さくらんぼ夫婦からの永遠の贈り物🍒

さくらんぼ夫婦からの永遠の贈り物

スタイル訪問看護ステーション 看護師の中村浩美です。

『お父さーん‼中村さん来てくれたよ~♪』
底抜けに明るいお母さんの声と、夕御飯準備の良い香に迎えられて通されたお部屋には。スーツを着てちょっとふっくらしてこちらに微笑んでくれるお父さんの写真がありました。

私たちの訪問看護。
一般の方には何をしてくれるのか??イメージがわきにくいものです。
訪問看護では、ご本人の医療ケアももちろんですが、お家で介護をメインでされる方々への、身体と心に優しい介護方法の工夫やアドバイス。困りごとの解消に向けた愚痴聞き(笑)と気分転換talkまで。家族まるごとサポートしていきます。

介護保険のサービスでは、ベッドや車椅子、手すりなどの福祉用具の貸し出しがあるので、そのサービスは使うけど、人の関わるようなサポートは使っておられない方々もおられます。

また、色んなケースを見ているケアマネジャーとしたら、配偶者だけの実際の生活の中での介護は本人の気づかないところから、身体にも心にも介護者負担が大きくなることもあり、人の関わるようなサポートを導入したいと思うけど、ご本人やご家族が大丈夫‼と言われるのでぐっとこらえて頑張りを見守る。そんなケースもあります。

このご夫婦。
お母さんが、とにかくお父さんの事が大好き。言葉や態度での表現ではなく、行動そのものが“愛”のお母さん。二人の間に言葉はなくとも繋がっているんです。
共に歩んだ夫婦の歴史そのものが愛‼
ご主人の仕事を同じ会社に勤めてサポート。プライベートでも、ゴルフから手品、カラオケやお友達とのお付き合いまで。口数の少ないお父さんですが、常に妻同伴であることがお父さんの愛の表現。入院すれば、お母さんは毎日チャリで病院通い。在宅での介護はお母さんが完結できるようにお父さんも協力して二人の生活パターンをつくることで、二人三脚で歩んでこられました。しかも、大家族の中で、夕御飯の仕度はお母さんが担い手。ご主人のお仕事も引き継いだお母さんが午前中は会社に顔を出してお父さんの留守の会社を守ります。

療養生活では、お母さんの生活リズムと、お父さんの生活リズム。家族の生活をうまく組み合わせた、進化版家族のリズムを上手に作り上げてこられました。

そんな中で、お父さんの身体は。
運動量が減り、体力も消耗しやすくなり。一人でできていたことが、減っていきベッド上生活に。身体の変化に合わせた自然な流れとして、介護の量や方法は刻々と変化していきます。

トイレの問題や、オムツ、清潔面のお手伝いが増えていくなかで、お母さんの生活を保ちながら介護する生活リズムと、お父さんに必要な介護量にズレが出てきます。

そのタイミングを、的確に判断して、大丈夫というお母さんを説得し、二人の生活リズムを重ねていくためにも人の関わるようなサポートを導入してみよう‼会うだけ‼ちょっと使ってみるだけ‼話聞いてみよう‼そんな形で、ケアマネージャーさんがスタイルの訪問看護をご紹介くださって、始まった訪問看護でした。

はじめは、家の中で出来る工夫が実はたくさんあることを、オムツ交換のコツや立ち上がりや介護のコツ。車椅子での簡単な運動やゲームをお母さんも一緒に体力づくりということで三人で大盛り上がりでやってみたり(笑)清潔を保つためベッドの上で身体を拭いたり着替えをするコツをお伝えしたり。オムツを使った、寝たままでのシャンプー。時には爪切りやマッサージをしながら、お母さんも一緒になってお父さんの若かりしころの男前ネタから、趣味や特技を通したお二人のというよりもお母さんのお父さん自慢(笑)や、お父さんとお母さんの馴れ初めを聞いて見たり(笑)無理やり寡黙なお父さんからお母さんへの愛のメッセージを言語訓練と称して伝えていただいたり(笑)
とても、豊かな時間を私たちがもらうことが出来ました。

でも。自然の流れの中に生きる私たちの身体。衰えていく身体の変化はコントロールできません。

食事量が減り、飲み込みもすこしずつ上手くいかなくなっていきます。
行動が愛のお母さんとしたら食事をとってもらうことが愛。食事の工夫はいっぱいしてくれます。しかし、身体的に受け付けられなくなって食べれなくなったら在宅介護は難しいと前々からご夫婦で腹を決めておられました。
弱っていくお父さんをみたくない。
苦しそうにするお父さんを見ていられない。今までやってきたケアの延長の介護は出きるけど、吸引などの医療行為はできない。そう決めたお母さんのキモチは最期まで変わりませんでした。
そして、入院して、数ヶ月。皆勤賞に近いお見舞いに通い続け、お母さんだけにはちゃんと言葉ではない表情や安心感を身体いっぱいに表現して、お母さんだけに愛を届け続けて、命を生ききったお父さんは、この身体を卒業していきました。

私は在宅という場で、
訪問看護という仕事をしています。
在宅で最期まで過ごすサポートもしますが、ご本人とご家族の意向が病院での最期であったり、施設の入所であったとしても、それを全力で応援します。
この世界は選択肢がたくさんあり、それを選んだからには、選んだ人が選んだことを後悔しないように、サポートをしたいと思うからです。
最期の『場所』が大切なのではなく、
その瞬間を迎えるときの
『想い』を大切にしたい。
ご本人が、これで、この身体を卒業‼安心して、そう思うことができ、その瞬間を穏やかに迎えられること。
家族や支援者が、私は、やりきった‼
そう思って、最期まで大切な人を大切だと想い続けて表現できること。そして、後悔なく、家族が、次は、自分の人生を。未来への歩みをすすめていける事が大切だと感じます。

『私、本当にやりきったんよ。だから寂しいとか本当に思わんのよ』
お母さんは本当にやりきった‼と穏やかな笑顔で語ってくださいました。
行動が愛のお母さんは、最期まで自分の出来る最高の行動という形で愛を届け続けて、お父さんもそれを受け取り続ける事ができたのです。
そこには、やりきった‼というお母さんの想いと、どんな時も、お母さん自身の人生を全力で歩んでいる‼という誇りがあります。
そしてお母さんの想いを大事にして受け取り続けたお父さんの愛がそこにありました。
お互いの大事にするものを気持ちよく届けて受け取る。そんな素敵な循環する愛がお二人の中にはありました。
それをみて、本当に素敵なご夫婦だと改めて尊敬します。

さくらんぼ夫婦。
夫婦の在り方。
妻として。
女性として。
サポーターとして。
私は個人的にお二人からたくさんの事を教わりました。

ご主人のお仕事をサポートして。人生をサポートして。共に歩む姿は、私もこうありたい‼そう思える女性としての在り方をお母さんから。
そして、言葉で語らずとも奥さんの事が大好きなお父さんの、歩んだ歴史が物語る夫婦の愛。色んな形があって、夫婦だからこそ届けあえるキャッチボールの形は色々あって。色々いい。二人のなかだけに通じあうことがある。そう想えました。

そして。そんな家族の在り方を
全力で応援できたことが嬉しく。
これからのスタイルとしてのサポートの中でも。
その家族だからできる
ともに生きる家族の形を。
それぞれの想いを大切に。
家族の中にすでに備わった力を信じて‼ 
その家族だけの幸せの形を。
一緒に創っていきたいと
強く強く 思いました。

スタイルには、お二人の写真がいつも、私たちに笑顔を向けてくれています♪
お父さんのお誕生日に花束を。そして、お父さんからお母さんにありがとうの気持ちを♪ということで、一輪のガーベラを用意して。お父さんからありがとうと一緒に渡してもらって夫婦の記念撮影♪
『この写真お気に入りだから ちゃんと、大事に飾ってるんよ~』その写真は今でも大切な写真たちと一緒にお母さんの部屋に飾ってくださっています。

お参りに伺った際に、お母さんが、お父さんの戒名についてお話くださいました。
天に召されてからあとも、皆の幸せを願ってずっと見守り 照らし続ける存在としてありつづけるという想いが込められた戒名なんだそうです。

生きているときのお父さん、そのままを表すような素晴らしい戒名をもらえた。いつも、そばに居てくれる気がして、寂しくないのよ。と、お母さん。

さくらんぼの花言葉は
『あなたに真実の心を捧げる』

一つぶ一つぶそれぞれに存在感がありながらも、
枝でくっついて いつも、ニコイチ♪
しかも、いつまでも、真っ赤で。
ココロも真ん丸で。
キュートで。
いつまでも、お互いの愛を届けあい、
受け取りあえている。

まさに。
『真実の心を捧げあう』 
そんな言葉がぴったりの 
さくらんぼ夫婦

夫婦として。
あんな年の重ねかたができたら素敵だなぁ♪
素晴らしいご夫婦に出逢いました。
『お父さんがちゃんと見守ってくれてるから♪スタイルさんも中村さんも大丈夫‼ずっと幸せであるように照らし続けてくれてるよ♪』
何よりも嬉しい
さくらんぼ夫婦からの言葉のギフト♪

お父さん‼お母さん‼
二人からの永遠の贈り物
たくさんの学びと気づき。
素敵な言葉たち。
ちゃんと 受け取りました‼
まだまだ やります‼

きっと お父さんは。お母さんの幸せを。お母さんと再び出逢いさくらんぼ夫婦となるその日まで。全力照らし続けてくれるんでしょうね

出逢えた奇跡に心からの感謝を込めて‼
有難うございました‼

スタイル訪問看護ステーション。
“あなた そして わたしの
幸せと喜びを願って♪”
そんな 看護やリハビリを‼
そして アクションを‼
日々模索中です‼